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禁断背徳の鎖外伝ー多忙者達のXmas
第1章 クリスマスイブの幻ー恋とピアノとの狭間



12月24日


巷はクリスマスイブと浮き足立っているが、私的には年末の多忙期に当たり、今日も早乙女邸からクラスター本社へ直行。


クリスマスなど私には関係ない、一緒に祝ってくれる人も居ないのに、1人のクリスマスほど悲しいものは無いと思う。



「遠藤主任、今日の分はこちらに上げて置きます」


「ええ‥‥
そろそろ定時ですし、そのまま退社で構いません黒崎君」


「ありがとうございます、今日はクリスマスイブですから」


「予定が??」


「仲間と飲みにですが、クリスマスイブを祝おうと予約を入れています」


「そうですか‥
良いクリスマスイブを黒崎君」


「はい、遠藤主任も‥
ではこれで失礼します」


何時もは問題児の黒崎も、クリスマスイブという事で今日は大人しい‥
これが普通なのでしょう、私の方が仕事仕事と暇を作らないだけ‥‥それは分かっている。



(いえ、私は暇を作りたく無いのかも知れない)


美紀様との約束以降、私は休日に外に出る事も無くなり、こうして仕事ばかり。


この方が気が紛れると知っているから‥
私は少々ズルいのかも知れない。



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