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禁断背徳の鎖外伝ー多忙者達のXmas
第1章 クリスマスイブの幻ー恋とピアノとの狭間
(幾ら仕事に没頭しても、終わるものは終わってしまうのですよね‥)
今日の分の仕事はほぼ終了、これでも普通の秘書の数倍の仕事量‥
それをこなせるのは、私自身の処理能力と、駆け出しの頃に葉山さんに徹底的に扱かれた為。
それも今では良い思い出。
「後は社内チェックで終わりですね」
残業その他がいないか端末からチェックすれば、今日の私の仕事は完全終了。
終わったところで‥
早乙女邸に戻れば、今頃は会長と美紀様がクリスマスイブを楽しんでいる頃だとは思う。
「・・・・・」
今年は辛いクリスマスイブになりそう‥
例年恒例の早乙女邸内従業員の忘年会は、日にちがズレてしまい26日、忘年会に混じりやり過ごすという手は使えそうに無い。
片思い、横恋慕なのは十分分かってはいる‥
だけど捨てられない私の思い。
特に美紀様との約束以降、ずっと触れられ無かった美紀様に少しだけ触れて、思いは増す一方。
駄目だと思えば思うほど、人というのは恋い焦がれるもの‥
今の私も、そんな恋い焦がれる男の1人に過ぎないという事だろう。