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禁断背徳の鎖外伝ー多忙者達のXmas
第1章 クリスマスイブの幻ー恋とピアノとの狭間



これには会長ですら少々意外そうな顔‥
私がこういう物を購入するとは思わなかったらしい。



「スパークリングジュース‥
クリスマスくらい、子供も夢を見たいという事だね、まさか伊織がそんな事を知っているとは‥‥少し意外かな?」


「一般的ですし、割と昔からある物です‥
クリスマスイブですし、懐かしながら飲んで休みます、では会長」


会長に1礼してから、私は仕事部屋兼私室へと入った。


からかいと言うか、待っていたと言うのか‥
待っていたのは私では無く美紀様、私はそのオマケ程度。


漸く1日が終わりの1人の時間‥
着ていたスーツはクリーニングに、後は疲れを取る為にシャワーを使い、部屋着に着替えてから弁当とスパークリングジュースを開けた。



「子供の頃の味ですね」


先ほどのような、ほろ苦さは無い‥
今は昔感じた甘い炭酸の味のまま、やはり気分の問題だった。



(メール?)


手短に置いていたスマホを手に取り、メールチェックをしてみれば相手はリュカから、それも画像付き。



「・・くすっ‥
クリスマスにツリーでは無く桜、これはこれでオツです」


先ほど言えなかった言葉を文章にして、リュカに返信する



『メリークリスマス
素敵なクリスマスをお過ごし下さい』


「私は明日も仕事ですが、今日くらいはクリスマスの気分に浸りたいのですよ」


美紀様にリュカ‥
比べられるものではないが、それとなく丸く収まったクリスマスイブだった。


眠れば12月25日
何時も通りの日常がまた始まる。


仕事殆ど恋少し、私にはこの比率が一番よさそうです‥
そんな事を思った、クリスマスイブだった・・・・・



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