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禁断背徳の鎖外伝ー多忙者達のXmas
第2章 クリスマスイブの噂-セフレの噂とイタい現実
「私の‥‥道‥‥」
「ああ、やっと顔を上げたな?
リュカの道‥‥ピアニストとして成功しているのに、ジャズバーに拘り、ずっと負い目を感じながら生きるのか?
俺は違うと思う、もっと輝ける道があるピアニストとして‥‥なんなら俺が作ってやっても良い‥
馬鹿な甥っ子の詫びとでも思えリュカ」
本当に馬鹿だな遠藤は‥
こんなに思ってくれる良い女より、他人のモノの女を選ぶなんざ‥
遠藤が本気であれば紀永は何も言わない、今の嬢ちゃんの婚約者候補も簡単に開放すると言うのに、本当に馬鹿だ。
「‥‥甘えたら、ずっと甘えそうだから‥‥」
「甘えて貰っても俺は一向に構わない‥
こんな良い女が俺の胸の中で泣いているんだ、少し役所とまで思ってしまうぞ?」
「良い女は言い過ぎだわ」
「俺の本心だ‥
こういう事に嘘は吐かん」
見詰める翡翠色の瞳‥
自然に惹かれ合って唇が重なる、リュカの柔らかい唇が俺の唇と重なる。
「んっ‥‥早乙女社長‥‥」
「・・・
こんな時まで社長は無粋、俺の名は早乙女朔夜だ」
「早乙女‥‥朔夜‥‥」
「そうだ‥‥リュカ‥‥」
少しだけキスを深くし、リュカの口内に俺の舌を忍び込ませる。
同情かも知れん‥
涙にまけたからかも知れん‥
それでも、リュカの唇に触れたいと思った気持ちは本物。