この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
悠一郎の独り言
第47章 2018年12月25日(火)20:49

「あっ…あのっ」
これはもしやイヤだったのじゃないかと、だから涙を流しているのではないかと焦りました。
でも違ったんですね。
それはうれし涙だったんです。
「ごめんなさい…あまりに嬉しくて…。こんな私でよろしければずっと傍に置いてください。」
そう返事が戻ってきて、一気に肩の力が抜けました。
「よかったぁ…では、これを受け取ってください」
そう言って婚約指輪の箱を差し出すと、またまた驚く沙羅は可愛くて可愛くて、このあといつもの公園を散歩をして、ふたりがたどった道筋を辿る予定でしたが…すいません。
早々に帰ってきてしまったんです。
もうお分かりですね。
沙羅を抱きしめたくて、どこにも寄ることもせずに帰ってきてしまったんです。
そして、沙羅が愛おしくて玄関に入るなりキスをしてしまいました。
私の全てで愛したくて、沙羅の全てが欲しくて我慢できなかったんです。
「悠一…郎さん…」
キスの合間から名前を呼ばれても止まることができません。
「ごめんなさい。沙羅が愛おしすぎて…止まれそうにありません」
私の言葉に、私のジャケットをギュッと握りしめて、唇が触れるか触れないかの至近距離で言葉をくれます。
「…うれしいです…私も悠一郎さんが愛おしいです…ずっと…これからもずっと…悠一郎さんだけに愛されたい。」
なんて嬉しい言葉なんでしょう。
私の事が愛おしいと言ってくれて、そして私だけに愛されたいなんていじらしくて…やっぱり愛おしい沙羅…
「もちろんです。沙羅以外に欲しいモノなんてありません。沙羅だけがいればそれで私は幸せです…沙羅・・・・好きです…いいえ…」
一度放った言葉を否定して、伝えました。
「沙羅…愛しています」
その瞬間、沙羅の顔が真っ赤になったのが分かりました。
それでも言ってくれました。
「私も…悠一郎さんの事…愛しています」

