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わざとの嫉妬、それからの・・・
第2章 前段階 第一弾
木戸は本カノを目の前にしながら離れた熟女への欲情を萌芽させると、あのカラダが今夜はまずあの男のものになるのかと思えば興奮して、不覚にもテーブルの下で股間を膨らまないまでも硬さへの序章を芽生えさせてしまった。

それで(いかん)と自分のからだに自重を掛ける。

もし亜紀子から連絡が来て立ち上がった時に、こんな他人達、ましてや淑江の前でズボンを膨らませた姿を見せるわけにはいかないのだから。

そんな葛藤など知るはずもなく楽しげに会話を続けている淑江に笑顔で相手をしながら下半身にブレーキを掛け、そのくせジャケットの内ポケットにある携帯電話も気にかけているという、いくつも神経回路を分散してその時を待った。

そうしていると程なく下半身にも平穏が戻り、おのずと木戸の注意は会話をしている目の前の淑江ではなく、電話を鳴らしてくるはずの亜紀子へと向かっていた。
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