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わざとの嫉妬、それからの・・・
第10章 欲情する尾行
そして急いで二人が曲がっていった道へと行くと、そこもまた多くの人々が歩いてはいたが、幸いかな土井達の後ろ姿をすぐに見つけることができた。

それから少し遠くなりすぎたその二つの背中を程よいと思われる距離になるまで歩を早めた。

その時に木戸は一つのことが気になっていた。

それは、歩きながら新井の手がどう見ても土井の尻に添えられているように見えることだ。

こんな人中でまさかと思いながら距離を縮めて、人の層を二つほど入れたよさげな間隔で歩を緩めて見てみると、それはまさかではなく、あからさまにハッキリと新井は土井の尻に手を置いて歩いていた。

紺色のジャケットの下で揺れている白いフレア・スカートを穿いた土井の後ろ下半身を新井が人目も憚らずにさわっている
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