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第4章 前段階　最終節　飯島亜紀子と合流する

それから熟女の顔がこちらを向いて、「あの店、どうだった」と聞いてきた。

「ぅ～ん、美味しかったよ」

「そうでしょう。女だけでも行けるいいお店よね」

「確かにそんな感じだったね」

そこで「お待ちどう様」とマスターが体を伸ばして二つのハイボールを出してきたのを女が受け取り、その一つを手渡しで男がもらいうけた。

その際に手の一部が冷えたグラスの上で触れ合い、たったそれだけのことで男は心をキュンと嬉しさに打ち震えさせた。

それから「お疲れさまぁ」と女から先に差し出されたグラスに「おつかれ」と自分のグラスを軽く当てて、一口分のハイボールを喉へと流し入れる。