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君を孕ませたい
第2章 見え隠れする優しさ
私がお風呂に入っていたら突然翼さんが入って来て「性交渉の経験はあるのか」と普段と違う口調で問いただされた。そして・・・そのまま抱きかかえられ翼さんのベッドに連れて行かれ、手を拘束され、足までもロープで縛られてしまった。


無理矢理絶頂に追いやられ、長く太い陰茎で貫かれ・・・
凄く痛くて、お腹も苦しくて・・



(でも・・・)



時間が経つにつれその行為に快感を感じてしまっていた自分がいる。
避妊もしないで止めてって言ったのに中に出されて・・
それなのに朝まで幾度も抱かれるうちに何度も絶頂をしてしまったし、どくどくと入ってくる翼さんの熱いものにほんの僅かだけれど言いようのない幸福感を感じてしまった。



意地悪な事を言うくせに・・
途中で一瞬見せる優しさや、心配そうに見つめる瞳、私を呼ぶ声・・・
そのどれもが私の事を「愛しい」と言っているみたいに感じられて何故だか酷くなじる気にはなれなかった。



翼さんのお家に住まわせてもらう事になって約10日。
最初に平山のおじいさまのお宅で挨拶をした時になんて素敵な人なんだろうって思った。
一緒に住むようになって、私に優しくしてくれて、私の作る美味しくないご飯も美味しいって言ってくれて、毎日早く帰って来てくれて・・



とても優しい翼さんに胸をときめかせていたのも事実で・・
きっとこのまま一緒に住んでいれば私は翼さんの事を絶対に好きになっていたのに。それなのにこんなやり方で・・



(もう訳が分からない・・私はどうしたらいいんだろう・・)



唯一の肉親だった祖父を亡くし頼れる人はもう誰もいない。
この家を出て空き家となっている祖父と住んでいた家に戻ったところでまだ一人では生活なんて出来ない。



(本当にどうしよう・・)



この先が不安で頭がぐるぐるとしてきた。








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