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幸せになれる恋
第2章 桜の恐怖
「あの、その方に先に帰るように
伝えてもらえませんか?
それとお礼も言いたいので連絡先を
聞いて置いてください」
「お伝えします」
「ありがとうございます。」
桜は考えていた。
聖に迷惑をかけてしまった
あんな所を見られて
顔を合わせるのは無理だ。
だから電話ならお礼を言って
それで終わる。
そう思ってしばらく手洗場の前で
考えていた。
パッと顔をあげると鏡に映る自分は
惨めなものだった。
ファンデーションはムラムラ
冷や汗でこうなったのだろう…
アイシャドウやマスカラがとれて
パンダみたいになっている。
はー、タクシーに乗れば
家まで帰れるし諦めた。
さて、帰ろう。
明日は休みだしゆっくりしよう
その前に駅員さんに電話番号聞かないと…
そう思いながら
周りに見られないようにトイレから出た