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幸せになれる恋
第26章 梅雨の合間の楽しみ

BBQ当日の朝
起きたら桜はベッドに居なかった。
慌てて探しにリビングに向かうと
Tシャツにデニムの短パンにパーカーを羽織った
カジュアルな桜がラッキーと並んで
テレビに向かって座っていた。
桜の左手は
まるで恋人の腰に手をまわすように
ラッキーの背中にある。
こいつらは...
仲良いな...。
最近ホントにほっとかれてるぞ俺...
BBQから帰ったら食ってやる。
聖はそんな事を思いながら
桜に声をかける。
「おい。桜、何でこっちにいるんだ?」
「あっ、聖さんおはようございます」
「あぁ。おはよう。」
「早くに起きちゃって…早めにラッキーの散歩
行ってきました。
BBQ楽しみであんまり寝れなくて…」
「は?もう行って帰ってきたのか?
それより起きてもベッドに居ろって
約束しなかったか?」
「そうなんです。でも、ラッキーが
くぅーんって鳴いてたし
晴れたの久々だから
早く散歩に連れてってあげたくて…」
「だったら散歩から帰ったら寝室来いよ。」
「ごめんなさい。許して??」
桜の後ろに立っているから
桜がそう言う時には
下から目を潤わせて見上げてくる。
これは卑怯なやり方だ…
許せないなんて言えないくらい可愛い。
怒っているのも馬鹿馬鹿しくなる。
「もういいよ。着替えて飯作る。
10時には出るから。」
「分かりました。ラッキー楽しみだね♡」
はぁ...
聖は肩を落としてリビングを出た。

