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幸せになれる恋
第28章 料理教室
講師であろう先生に言われたのは
時間を気にせずに正確に切れるようになりましょうだった。
確かに時間を気にしていて焦ってしまって
薄いけど形になっていないものが多かった。
聖ばかりに頼ってはいけないと
うちでも料理を始めた桜だが
上手くなるまでのレベルではなかった...
『慣れればスラスラ出来るわよ?』
そんなものだろうかと思いながらも
周りのみんなと話しながら楽しめていた。
じゃがいもを茹でて潰し
ハムや玉ねぎを使ってポテトサラダを作ることが出来た。
会費を払っていれば
いつ来てもいいというこの教室は
桜にとってすごく魅力的だった。
講習が終わったあと講師との面談があり
どうして始めることにしたのか聞かれた。
「私全く出来ないからずっと
コンビニやスーパーのモノで済ませてたんです。
でも彼ができてこのままじゃよくないなって…
彼の方が料理上手で…」
桜は恥ずかしながらもそういった。
でも講師から帰ってきた言葉は意外なものだった。
『私も結婚するまでは全然ダメで
姑さんに怒られながら覚えたわ。
少しずつ頑張りましょうね。』
その言葉で桜は頑張ろうと思えた。