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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第20章 恋情~切なくて逢いたくて~
 あからさまで下品な冗談に、ジュチは眉をひそめた。



「私は戯れ言をお聞きしに参ったのではありません」



「何の、私は何も戯れ言で申したのではないぞ。我らは世にも許された夫婦ではないか」




 これでは話にならない。ジュチは寝乱れた褥には極力視線を向けず、布団に胡座をかいた王承からは距離を取って端座した。
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