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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第27章 高麗の夜明け
「えっ」


 フィメリアは頬を赤らめた。


「けして、そういうわけでは」



「もう随分と昔のことのようでもあり、つい昨日のことようでもあるわ」



 王太后は昔を懐かしむようなまなざしを窓に向けた。当然ながら、二月の下旬の今、窓は閉ざされている。帳は開かれているものの、窓を通して陽差しが降り注いでいるだけだ。


「王をよろしく頼みますよ」


 王太后は微笑んだ。
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