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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第7章 対決
「僕、気付かなくて」



 こんな男の前では泣きたくないと思うのに、涙が溢れた。



「何か羽織るものがあるはずだから」



 狼狽して見回すと、寝台に入るまで着ていた上着が壁に掛けてあった。崔尚宮が掛けてくれたのだろう。賢がそれを取りにいこうとしたところで、王が素早く動き、上着を奪い取った。
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