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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第2章 運命の悪戯
 その時。一陣の風が二人の側を駆け抜けた。川を渡ってきた風はまだわずかに冷たさを含んでいる。ちらりと傍らの賢を見ると、従兄はどこか名残惜しそうに花の群れ咲いた川原を眺めていた。







 風がかすかに白い花たちを揺らしている。
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