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さらに近くてもっと甘い
第8章 ドジっ子同盟とお引っ越し
───────────…
降り注ぐ冷水。
それはまるで武者修行のように……
浩平は、愛花の家の風呂場で、
文字通り“頭を冷やす”を実践している最中であるが、全く効果がなくガシガシと頭を掻いている。
先ほどの愛花の熱っぽい視線。
いつも、二人きりになることが少なかったから、慣れない状況に色々と妄想が進んで止まらない。
1年近く彼女に手を出していないというその状況。
別に傍に居られるだけで良かったのも事実ではあるが、それ以上を望んでいるのもまた事実…
そういうのって、どう切り出すものなのだろうか……
「ああぁ……っ」
風呂場に浩平のうめき声が響く。
癪ではあるが、親友の亮に聞いておくべきだったのだろうか……
いや…
そんな相談
「出来る訳ねぇ〜っ」
キュッと音を立てて浩平は水を止めると、はぁっ…と深く息を吐いた。