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さらに近くてもっと甘い
第10章 一番近くに


じわじわと広がる痛み。


それでも浩平を受け入れたくて、愛花は懸命に耐えていると、フッと痛みが消え去って、軽く目を見開いた。



「……浩平…くん…っ…?」


「やっぱ…今日はやめとこっ…」


「えっ……」



微笑んだ浩平の表情の中に見える苦しそうな顔。


まただ……


いつもそうやって、彼は途中でやめてしまう…



「で、でもっ……」


「愛花…痛そうだし……っ」



ふわりと、優しく抱きすくめられて、愛花はハッと息を飲む。



「いいよ…体なんて別に…っ…」



言葉を止めてしまった浩平。

愛花は憤りを感じながらギュッと唇を噛み締める。


それじゃあずっとこのままだ──…



「嘘つきっ……」


「………っ…愛花…?」


「したいって言ってたのにっ…もう我慢出来ないって言ってたのにっ…」


予想外の愛花の反応に、浩平は体を離して愛花の事を見下ろした。



「えっ…愛花っ…!?」



ポロポロと涙を流している事に動揺して、どうしていいか分からずにいると、愛花はその大きな目を開いて浩平の事を強く見つめた。


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