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放課後の狩猟者
第2章 # 小夏 [高2]
「ファイト!ファイト!……」
この学院は文武両道。中でもバレーボール部は、全国大会を何度も制覇した強豪。
今日も、基礎体力メニューの一つ、ランニングが始まったようだ。
このボロアパートの前の通りは、ランニングコースらしい。
俺は双眼鏡で、その様子を覗き見た。
「チッ、最近の体操服は、色気がないねん。もっと、昔みたいに乳の揺れがわかる薄手のTシャツとか、ブルマとかにせぇっちゅうねん。なんやねん、あれ。ジャージと七分丈のパンツて…。ありえへん…ほんま、腹立つわ」
昨今の学校事情について、一人ぶつぶつと苦言を吐きながらカップラーメンを啜った。
「先輩、一緒に走って…いいですか?」
「美樹。でも、ちゃんとついてこられる?この前みたいに、途中で音をあげたりしない?」
「えへへっ。すみません。この前はちょっと体調悪くて…。でも今日は大丈夫ですっ。だって、ずっと小夏先輩のそばにいたいんだもんっ…」
「しっ!美樹、そんな大きな声出したら、バレるでしょ?」
「あ、すみません。気をつけまーすっ。でも、ほんとのことだから…。うふふっ…」
「もう…ばか。…フフッ…ほら、行くよ!」
「はいっ!」
集団から遅れる二人。
アパートの真下でイチャついている。
「女子校あるあるやな…それにしても、あの先輩、めっちゃ綺麗な顔してたな…。確か、ピックアップしてたような…」
俺は、ラーメンの箸をそこら辺に転がすと、PCを開いた。
「やっぱり、チェックしてた。実物の方が綺麗や」
『小夏』
よっしゃ。決まりや。