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サイドストーリー8
第4章 カウントダウン
江の島に着けば、緩やかな坂が目の前に現れて
両端にいかにものお土産屋さんが並ぶ。
夜に江の島に来たのは初めてだ。
真っ暗な闇の中にお土産屋さんの光だけが浮かび上がって
何とも不思議な雰囲気のなか
坂を登ると小さい神社が見えてきた。

「里香と初詣したくてさ」

そう言ってさらに石段を登るともう夜だからかひと気の少ない神社が現れて
提灯の明かりだけが本堂を照らしていた。

幻想的な雰囲気の中、私たちは二人で手を合わせて参拝した。

「里香、なに頼んだ?」
蒼くんはちょっとニヤッとして私に聞くから
「え?それって口にしちゃいけないんじゃないの?」
「いいじゃん」
「絶対秘密」
「ケチ」

ケチとかそーゆー問題なの?
「俺はね、里香とずっとずっと仲良く一緒にいられますようにって
お願いした」
「だから!口に出したら叶わないよ!」
「マジか!」
蒼くんはくすくす笑いながら
「まぁ・・・大丈夫だろ」
なんて、私を抱き寄せた。
「俺、もう絶対里香を離さないから」

うん。大丈夫だよ。
私も同じ願い事だもん。
私は口に出してないから、私の方でその願いは叶うはず。

「里香も教えろよ」
「絶対秘密!」

大好き。蒼くん。今年もよろしくね!


END****


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