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サイドストーリー8
第13章 出会いは必然に
その日、山田が持ってきたネットのプリントアウトを握りしめてマンションに帰った。

「大川さん!!」
「どした?」

「ねぇ!グッドデザイン賞!受賞したんだって?」
「・・・早いな」

午後1番で発表されたその賞は、国内で有名な賞で
「授賞式に行きたい!」
私はリビングでこう叫んでいた。

「良いけど、陽菜が俺と公の場に出かけたいって言うなんて珍しいな」

大川さんとはなるべく公の場に出ないようにしている。
結婚しているわけでもないのに
同じような業界の力のある男と出かけて、いち会社の会社員として
変な目で見られたくないからだ。

口さがない連中は、私が大川さんに媚を売っていると噂する。
オンナの力で、仕事を融通してもらっているとも言われた事もある。

半田にどれだけ女子力がないか知ったら、あいつらぶっ飛ぶだろうな。
なんて野口は言ってくれるし

大川さん、家事全部やってくれてるんだろう?仕事してるのにな・・・
なんて楠は気の毒そうに言う。

山田に至っては
大川さん、選ぶ女を間違えたとしか言えねぇ。
と呆れてる。

私が色仕掛けで男を捕まえられるはずがない、と3人は笑い転げる。

私はそんな3人にいつも救われてる。

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