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サイドストーリー8
第13章 出会いは必然に
「あぁ、そうかよ」
まさか、同じデザイナーにココまで才能で嫉妬するなんて思ってもみなかった。
いつも嫉妬される側だった。
女の一言で見たこともないデザインに心から嫉妬する。

たいした女だよ。陽菜。

「お、大川さんも好きになると思うよ!」
同業者のデザインを尊敬はしても好きになる事なんてなかなかない。

「ならねぇよ」
まして、好きな女がココまで惚れているデザインを素直に好きになれる程俺は単純じゃない。

「でもほら!見て?」
俺に拘束された手のひらの中で
ぐちゃぐちゃにされたA4のコピー用紙には
今日受賞が発表されたデザインがあって

「ほらこれ!」
と陽菜はそのうちの1つを指差した。

「・・・・」

「ね!!!」
「・・・・陽菜ちゃん、これ?」
「これだよ!もうさ~発売からずっと気になってたんだよね!」
「へ~・・・」

「買いたいけど、必要はないじゃん?」
「そうだな」

「ちょっとデザインした人に会いたくない?」
「会いたいな」
「でっしょ~?」

「ね?ドレス買っていい?」
「あぁ、買ってやる」
俺はソファーに追い詰めたままの陽菜にキスをした。

「うれしい!ありがとう!」
まぁ・・・いいか。
どんな理由でも、陽菜が俺と久しぶりに公の場に腕を組んで同伴する気になったんだ。


ありがとうな、うんこドリル・・・



「うわ!大川さん!今日ごちそうじゃん!」


END******


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