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サイドストーリー8
第15章 素肌のままで
神戸に引っ越して来る時、三浦さんは2日休みをとってくれた。
土日を入れて4日。
三浦さんは至れり尽くせりだった。

もともと節約していた独り暮らしに大した家具はなくて。
大型の電化製品は全部リサイクル屋に売ってきたし
1番多い荷物は洋服だったけど、それは宅配便で送った。

三浦さんが「勝手にきめてもぉたけど」と言ったマンションは
三ノ宮駅から程近く、通勤に便利な場所で
「俺は海外時間に合わせる事も多いし会社の近くにしてん」
と言っていた。

私は仕事もまだ決まっていないし、土地勘もないから
三浦さんが住みやすいところ でいい。

「お帰り」
三浦さんは新神戸の駅でそう言って私を迎えてくれた。
「いらっしゃい」でも
「ようこそ」でもなく

「お帰り」だった。

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