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サイドストーリー8
第17章 田園シンデレラ
響子が学生時代の友人の結婚式に出席するために横浜へ出かけた。

結婚式を真ん中に挟んで2泊して来いって言ったのに
結婚式の当日の今日、始発で横浜に帰りやがった。

たまには横浜の親のところで甘えてくればいい。
俺がいくら甘やかしたところで、それとはまた違うだろう。

久しぶりのひとりの夕飯に
「何食べるかな」
思わず出た声に、時間が経つのが遅く感じられた。

「そろそろあがるか」
日が傾いた頃、畑から腰をあげ
明日の天気を予測する。
「晴れか」
アイツ、明日は何時ごろ帰ってくるんだろう。
横浜に迎えに行ってやろうか。
そうだ。家に帰って迎えに行くと連絡しよう。

そう思い立った時、向こうから結婚式に出席した服のまま響子が駆けてきた。
「豪!やっぱり帰って来ちゃった」

ココに『帰ってくる』と思うオンナ。

「何?そのカッコで帰ってきたの?」
俺も気づかないふりして『帰ってくる』というフレーズを使う。
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