この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
サイドストーリー8
第17章 田園シンデレラ
「着替える時間も惜しくて」
ココには不釣り合いの服を着て
ココでは歩きにくそうなヒールを履いて
ココでは誰もしていないような髪を結いあげていた。
「明日迎えに行ってやるって連絡しようとしたんだよ」
「え!そうなの?嬉しい。でも明日まで待ってられなくて」
「そうか」
厚手のゴムで出来た農作業用の手袋を外して汗をふく。
ゴムのはずなのに、指先は土で汚れていた。
いったいどこから土が入るんだか。
綺麗なカッコをした響子とは正反対で
土で汚れた服と手では、響子を抱きしめてやれない。
そんな俺の手を響子は両手で握った。
「おい。汚れるぞ」
「いいの。今日もお疲れさま。ひとりでありがとう。
凄く楽しかった。また明日から頑張るね」
そう言って俺の手を握る響子の指先は服や靴や髪型とは正反対に何も飾っていなかった。
「マニキュア」
「え?」
「マニキュア塗って行かなかったのか・・・」
ココには不釣り合いの服を着て
ココでは歩きにくそうなヒールを履いて
ココでは誰もしていないような髪を結いあげていた。
「明日迎えに行ってやるって連絡しようとしたんだよ」
「え!そうなの?嬉しい。でも明日まで待ってられなくて」
「そうか」
厚手のゴムで出来た農作業用の手袋を外して汗をふく。
ゴムのはずなのに、指先は土で汚れていた。
いったいどこから土が入るんだか。
綺麗なカッコをした響子とは正反対で
土で汚れた服と手では、響子を抱きしめてやれない。
そんな俺の手を響子は両手で握った。
「おい。汚れるぞ」
「いいの。今日もお疲れさま。ひとりでありがとう。
凄く楽しかった。また明日から頑張るね」
そう言って俺の手を握る響子の指先は服や靴や髪型とは正反対に何も飾っていなかった。
「マニキュア」
「え?」
「マニキュア塗って行かなかったのか・・・」