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サイドストーリー8
第2章 キミの体温 ボクの吐息
「ベイブリッジの建設はウチも関係してて」
「うん」
「このベイブリッジと初日の出の景色が見れるのは今年が初めてなんだ」
「うん」

「この初めての景色を洋子に見せたかった」
「うん。すごく綺麗だね」

「俺の仕事はますます忙しくなる」
「うん」
「ベイブリッジに象徴されるように大きな仕事をしていきたい」
「うん」

「その人生を一緒に歩いてくれないか?」
「えっ・・・」
「ずっと一緒に居たい。一生キミを大切にすると1990年のこの奇跡的な景色に誓うよ」
「新田くん」

「洋子、愛してるよ」
「私も。私も一生新田くんのそばに居たい!
新田くんのなしえる仕事を一緒に感じたい」

火の玉だった太陽が徐々に太陽光を発し始めてまぶしくなってきた。
1990年が明けた。

真っ赤な太陽に、真っ青な海。
真っ白な吐息の中、冷たい私の左手にそっとダイヤの指輪をはめてくれた。

ぎゅっと抱きしめられたその耳元で
「あったかい」
新田くんはそう呟いた後・・・

「ずっとずっと、俺の吐息を感じる距離にいて」

白い吐息とともにそう呟いた。


END*****



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