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第11章 穢れ（回顧）

ワナワナと震える楓の前で俺は俯いている。




「なんで……っ」



「─────…」




別れを切り出したが、理由に言葉詰まる。



「好きな人出来たのっ……？」


「う…ん……」


「誰っ………」


「……………それは…」




言えるはずのない相手。



ずっと好きだった。



ずっと愛していた。



もう誤魔化さないと決めたから…だから、俺は楓との関係を終わらせようとしている。