この作品は18歳未満閲覧禁止です
愛しい記憶
第13章 水(回顧)
事実を受け入れられぬまま、俺はひどい高熱を出した。
息をすることも辛い。
熱い身体の中に姉ちゃんを愛する気持ちだけが残って離れない。
こんな苦痛、耐えられない。
自己防衛の本能。
不都合で苦しい記憶が奥へ、奥へとしまい込まれる。
─────────…
寝返りを打った。
それで目が覚めたのか、目が覚めていたから寝返りを打ったのか、どちらなのかは分からない。
とにかく息苦しくて、喉が渇いている。
ベッドの
脇の
テーブルを見ると────