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愛しい記憶
第4章 キャンパスライフ
楓に対して感じなかった罪悪感に満ち溢れる。
まだ2度しか会ったことのない彼女。
しかも幽霊で、実体はない。
もしかしたら、自分の妄想が幻覚となって現れているのかもしれない。
それなのに、そんな彼女のことで頭がいっぱいになって何も考えることが出来なくなっている。
「友也……?」
「ごめん悠人……」
「え?」
「俺……やっぱ帰るわ」
すれ違う俺に、悠人は、えぇ!?と声を上げている。
悪い…と念を押した俺は、財布からいくらかお札を出して、呆然としている悠人に握らすと、走って店から飛び出した。