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臆病なシンデレラ~アラサー女子。私の彼氏は17歳~
第1章 愁いの日々
二年足らずで締めて五十万円もの大金を妹に与えた。これから先、結婚するのかしないのか判らないが、いずれにせよ自分の将来のためにとコツコツと貯めた貯金だ。
社会人になりたての頃は、母にせがまれて時折、金を渡していた。それらはすべて香奈子のために使われたのだ。
それでも、今まで姉らしいことをしてやらなかったからと自分に言い聞かせてきたが、そろそろ、はっきりと言わなければならないときが来たと思ってはいた。