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この前、人を拾いました
第25章 ③―5 祝賀パーティー
「かわいい娘さんだな。どうだ、今日は私の息子二人もこの会場に来ているんだよ、ぜひ一緒に話してやってくれ。」
い、いやいやいや、
そんな御曹司と私なんて、全く釣り合いませんから…!
「ほぉ、お坊ちゃんたちもいらっしゃっているのか!でも、西園寺家の御曹司とでもなると許嫁がいたりするのでは?」
白石社長がいうと、西園寺代表は呆れたような顔を見せて、ふぅん…と顎に手をやった。
「いるはいるんだがね、二人とも全くその気がなくて困っているんだよ。まぁそのうち恋愛でもして勝手に結婚してくれて、わしは構わないんだがね、その相手も見つからないようだから、全くどうしようもないやつらだ」
いやぁ…そりゃあここまでお金持ちだったらどんなにかっこよくたって女は気が引けちゃう…
「それじゃあ白石、とみきさんだったか?今夜は存分楽しんでいってくれ。」
西園寺代表はそう言って微笑むと、また別の人に声を掛けてどこかへ行ってしまった。
ふぅ……
私と白石社長は少し肩の力を抜いた。
「社長、ちょっとお化粧を直してきます。」
どっと疲れたし…ちょっと落ち着きたい。
「そうか、分かった」
額の汗を吹きながら白石社長がいった。