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この前、人を拾いました
第25章 ③―5 祝賀パーティー
─────────…


お化粧直しの帰り、広い会場で再び白石社長を探す。


んーー
広すぎて分かんないーっ



途方に暮れてあちこち歩き回る。


しかし、慣れないドレス姿だったので、私は自分で自分のドレスの裾を踏んで前に転びそうになった。




「きゃっ」




やばい!



そう思ったときだった、どこからともなく男性が現れて私を抱き止めた。





「はっ!すっすみません!」




なんてドジなんだ…


自分に呆れてくるよ…



そんな事を思いながら顔を上げる。



「っ……!?」



「大丈夫ですか、お嬢さん。」





甘く痺れる声が私の胸を貫く。



そこにはレイにも負けないほどに容姿端麗な男性が微笑んでいた。



うっわぁ……か、かっこいい……



「だい…じょうぶ…です。」





黒髪に長身で切れ長の目、レイとはまた違った美しさ。

私はその美しさにぼぅっと目を奪われた。


「名前は、なんておっしゃるんですか?」


またその素敵な声が私の身体を震わせる。



「草野…みきと申します。」


夢の中にいるようなそんな感覚になる。


い、いかんいかん、私にはレイという大切な、


大切な…?

えーっと…

んと…

大切な…変人?


変態?んん…。




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