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この前、人を拾いました
第25章 ③―5 祝賀パーティー
「あっ…あのっ……」
私の腕をつかむとその茶色がかった瞳が私を捉えてはなさない。
「帰る」
それだけいうと、レイはそのまま私を引っ張った。
「ハッハッハッハッハッ」
その笑い声に、レイは立ち止まり、私は振り返った。
「あんなに行かないと拒んでおったのに、突然来たかと思ったら荒らして帰るだなんて面白いやつだな!!!!」
西園寺会長はそう言うと再び大きな口で笑い出した。
レイも西園寺会長…つまり、お父さんの方に向き直る。
二人は目を合わせたと思ったら、西園寺会長は笑うのをやめてじっとレイを見つめ、決めたのかとポツリと言った。
「さぁ…どうでしょう」
レイがそう言うとフッと西園寺会長は笑って今度は私を見る。
「さきさん、礼二は頭のおかしいやつだぞ」
……知ってます…とついうっかり言いそうになるのを堪える。
というか……