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この前、人を拾いました
第30章 ④―1 イチゴノイローゼと襲撃
「あれ、またくれるの?」
「はい、、だって無くならないんですもん……」
私は、先日も百合子先輩にお裾分けしたイチゴをまた再び渡しながら嘆いた。
「あら、、ほんとすごいわねぇ。見ると自分のものになるなんて、本当に頭いっちゃったのかと思ったけど…。
ありがとうね、このイチゴとてもおいしいし好きよ!」
そういって、百合子先輩は優しく微笑んでイチゴを受け取ってくれる。
白石社長から届いたイチゴは本当にものスゴい量で、毎日必要以上に食べても全くなくならなかった。
それでも、傷む前に食べなきゃと必死で食べている私の横で「飽きた!!!」と言って全くそれに協力しないレイ。
やつのせいでますますイチゴは減らない。
全く、誰のせいでこんなに……。
と思うけど、元はと言えば私がレイに記憶を視てもらって……なんて意地汚いことを考えたからいけない。
何もいう事出来ないよなぁ…
あぁ、また帰ったらイチゴ地獄が待っていると思うと…
大好きだったはずのイチゴに少しノイローゼ気味になりながら、私は自分の席に座った。