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この前、人を拾いました
第32章 ④―3 家出OLと救世主
「はぁっ……」
どれくらい走っただろうか。
とにかくあの変人が追い掛けてこないようにがむしゃらに走ると、見たことのない公園にたどり着いた。
ベンチに座ってあがった息を整える。
なんて虚しいんだろう……
「っ………」
情けなくて、涙が出てきたし…。
まだ、夕方で日があったので、スーツ姿で何も持たずに泣いている私を周りの人がジッとみていた。
バカみたい……
あんな変人相手に私何ムキになって…
そう思えば思うほど、
九条院さんの余裕の笑みが私の脳裏に浮かんで、どうしようもない嫉妬心が私の胸を渦巻く。