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この前、人を拾いました
第32章 ④―3 家出OLと救世主
「あぁっ……!もぉっ!ほんとっ………」
10分くらい、ずっと下を向いて泣いていると、視界にローファーが入って、私の前で立ち止まった。
不思議に思い顔を上げると、ポニーテールの女子高校生が私にカンのお茶を差し出していた。
「お姉さん、これ。」
キレイな顔立ちの彼女はそう言って私にカンを持たせると、ニコッと笑って自身も私の隣に座った。
「あり…がとう……」
女子高生に助けてもらうなんて……
ホント情けない。。
そう思いながらも無一文で飛び出しまったうえに、泣きすぎて喉が乾いていたので、私はカンを開けた。
「何かあったの?」
プシュっと自身のカンを開けながら、ハキハキとした声で彼女は言った。
「あ、えっと…」
キレイな顔立ちで私を覗き込む彼女に女の私でさえドキドキする。
「恋愛?」
「う……ん、まぁそうかな…」
お茶を飲みながら、とつとつと話すと、だんだんと日が落ちて行く。
「そっかぁ、恋愛って難しいよねぇ…」
随分と大人びた口調でいうなぁとジッと彼女をみる。