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この前、人を拾いました
第33章 ④―4 今、私、拾われました
若村さんはペットボトルの水を持ったまま、イスに座る私に近付くと、私の肩に手を置いた。
「みきさん、あなたは本当にかわいそうな人だ…」
「っ………そんなっ……」
かわいそうって……
「もういいですよ、どーせレイのことなんも知らないですし!」
少しムキになって、若村さんの手を退ける。
「みきさん、礼二さんは『親父の庇護のもとで働くなんか気にくわない!しゃくすぎて、尺取り虫になりそうだ!』と言ってですね、大学を出たあと、起業されたんです。」
「…起業………」
なんかもうレイのことには驚き飽きてきた。。。