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この前、人を拾いました
第34章 ④―5 もう一人のイケメン
「みきさん、残念ながら今日は時間がないけれど……また、再び会えますよね…?」
「ん?え?あ、は、はい!」
「よかった。では。」
そう言って総一さんはすかさず私の頬にキスをした。
そして若村さんにも、じゃあ。と言って軽く手を挙げるとその場から遠退いていった。
………やっぱり、レイのお兄さんだけあるわ…
完全に流れを持っていかれてなすがままにされてしまった。
乱暴というわけではない、ただ、力強く若さに満ち溢れている。
「みきさん……」
ふと若村の声に我に返る。
「はい……、なんですか?その哀れみの目は…」
なんか、若村さんにはずっとこんな目を向けられている気がする…