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第34章 ④―５　もう一人のイケメン

「知りませんよ、あとで礼二先輩から制裁があっても…」


「せ、制裁って…」



甦る、俵担ぎの地獄……




「そ、そんな…大丈夫ですよ！今は私がレイにむかついているんですからっっ！」



許嫁が私の会社に押し掛けたっていうのに、
そんな私の気持ちなんか全く考えてくれないんだから……！




「みきさん、礼二先輩はかなぁぁり嫉妬深いですからね。
特に相手が総一様だなんて分かったら……ひゃああおそろしい…」



そういって若村さんは身をすくめた。




「そんなっ！今のは私のせいじゃないですしっ……。第一あの兄弟ってどうしてあんなに強引なんですか？！
しかもめちゃくちゃイケメンって本当にたち悪いですよ！」


何だか、動揺していたのがよく考えたら怒りに変わっていく。