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この前、人を拾いました
第35章 ④―6 新たな拾い主……!?
「きゃっっ」
そんなことを思った矢先私はすごい勢いでレイに抱き締められた。
「あみちゃん……」
っ…そこは"みき"だろ!と思ったけど……
あれ……?
レイ、震えてる……?
それに気付いてドキドキと思い出したように心臓が鳴った。
あの……
傍若無人で
変態変人で
すぐに大きな口を開けて笑う
“あの” レイが……?
「レイ………?」
声をかけても私を抱き締めたまま、なにも言わない。
よく見たら、昨日と同じ服を着ていた。
え?
どうして…?
すると、レイはソッと私を放してじぃっと私を見つめた。
や、やばい。
私はギュッと体を強張らせる。
絶対に、若村さんとか総一さんといた記憶をレイは視ている…。
どんな制裁をされるだろうとドキドキしたが、レイは一向に動かない。
それどころか、今までに見たことのないような悲しい顔をした。
「どこにもいくな…」
え?
消えそうな声でレイはそういうと私にキスをした。
いつもみたいな荒々しいのじゃなくて
とても優しい、
甘いキス。