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この前、人を拾いました
第37章 ④―8 心変わりは突然に



「行くぞ!」



「いっ、行くぞって…っ」



ここに乗り込むの!? 本当に!?!



慌てる私のことなんてお構いなしでレイは脇にあるインターホンを押して、密着しそうなほどカメラに近付いた。







「はっはい、どちらさまですか?」



完全にびびった様子の声がインターホンから響く。



あんな近付いたら、きっと目しか見えてないんだろう……。



「突然すみません。西園寺孝胤の次男、礼二と申します。今日は麗子お嬢様に少しばかりお話がございまして…」




普通なレイに違和感を感じ、思わず吹き出しそうになる。


ホント、これは詐欺だ。





「さっさっさっ西園寺さま!?!?!?!?!?しょ、少々お待ちくださいませ!!!!!!!」




インターホンの声はこれでもかと噛みまくり、とても慌てた様子だった。



そんな反応をされても満更でもなさそうにしているレイはいつものことだからなのか、生粋の変人だからか…(9割こっちだと思う)。



いずれにしろ色んな意味でレイがすごいことには変わりない。



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