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この前、人を拾いました
第44章 ⑤―4 倦怠期...?
「でも、俺が仕事してんのは、華と暮らしていくため…いや、華のためなんだよ」
「…そうだけど……っ」
「それに華なら…『いいんじゃない?』って言って俺のこと応援してくれるだろうってそう思ったんだ。」
「だけど……?」
そう私が誘導すると、お兄ちゃんはさらに辛そうな顔をして口を開いた。
「すごいねとか、言うわけでもなくしばらく黙ったあとに、『なんで私の話を聞かないで勝手に決めるんだ』って怒鳴られたよ。」
あちゃ……と、私は頭を掻いた。
「初めてだった、華に怒鳴られるのも、怒鳴ってんのも見るのも。確かに俺も悪いところがあったのは分かるよ。だけど、それまでの1ヶ月の華への不満とかが怒鳴られたことで一気に爆発しちまって…」
あぁ、なるほど…
「それで……ケンカして、うちに来たってわけね…。」
私がそういうとお兄ちゃんは小さい声で、あぁ。と返事をした。