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この前、人を拾いました
第51章 ⑥―1 生きてますよー
一歩外に出ると、どこを見てもクリスマスのもので埋め尽くされて、頭がおかしくなりそうだった。
「話もどるけど…そんなにプレゼント悩むって、いつもイベントごとのとき何あげてるの?」
「いつも……?」
レイと知り合ってから…いや、拾ってから半年…いやいやいやもっとか。
「そういや特に何もしてないですねぇ」
私が呟くと百合子先輩は再び目を見開いた。
「た、誕生日はっ!?まさか、それもスルーなの!?」
「誕生日……いや、まだレイと会ってから自分の誕生日来てないですし…あ、」
でも…そういや、レイの誕生日っていつ……???
「まさかその顔…レイくんの誕生日、知らないの?!」
ギクッ
まさに考えていたことを言われて何も返事ができないでいると、大きなため息が聞こえてきた。
「みきちゃん、それはダメ。そんなのカップルって言えないわ。会社帰ったらすぐどうにかして調べなさい。さすがにレイくんがかわいそうよ。」
プライベートなことなのに、まるで仕事のことのように百合子先輩は私に指示をした。