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この前、人を拾いました
第57章 ⑥―7 26th Birthday



あ……れ…?


うつ伏せているレイの顔の周りにさっきよりも生クリームが飛び散っているのを見て、私はまさかと思った。





うわっ……やっぱり!!



「んんんぅうぅ~~~~~~」




呻き声を上げるレイにより近付くとレイの顔がちょうどよく(?)床に落ちたケーキに埋もれていた。




「んんんんぅうう~~~~~」


「れ…れいっ?大丈夫なの?ちょっと!」




先程からずっと不気味な声だけをあげ続けるレイの背中を揺らして安否を確認した。




やばい……

起き上がってこない…





そろそろ本気で心配になってきた私は救急車を呼ぼうかと迷い始めたその瞬間、



「きゃっっ!」



一体どこの筋肉を使ったらそんな風に起き上がれるのか、というような疑問がわくほどすごい勢いでレイは跳ね起き



「うまぁぁぁぁぁぁあああい!!!!!!!!」



と顔中に生クリームをつけながら叫びだした。




文字通り、私の目は点になった。



ついに…頭いっちゃったっ!?


あ、元からか。





「うまい、うまいぞ!ちかちゃんも食べろ!!!」




「…プッ……」




真っ白な顔で叫ぶレイがあまりにも滑稽で、私は思わず吹き出した。




「ん?なんだぁ???」




レイは、目についた生クリームを手で拭い、それを舐めながら私を不思議そうに見つめた。




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