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この前、人を拾いました
第60章 ⑦―1 哀れな後輩を救いたまえ…
めんどくさそうに話を投げ出した百合子先輩は泣きつく私を無視してスマホをいじりだした。
「ネットで検索してくれてるんですか!?」
「はぁっ!?違うわよ、ニュース見てんの!!もうめんどくさいからその話やめて。」
とシッシッと私に向かって手を払う百合子先輩。
ひどい……
こんなに真剣に悩んでるのに……!
私は項垂れながら、諦めず百合子先輩の袖を引っ張った。
そんな私をキッときつい目で睨む百合子先輩。
「そんなに怒らなくてもいいじゃないですかぁ…」
めげずに泣きつく私に大きなため息がふりかかる。
「まるで私がひどい人のようないいようね。」
え…だって…ひどいじゃん……
「だってかわいい後輩がこんなに苦しんでるんですよ?」
あっ目そらされた…!
折角上目遣いしたのに…。
「大体私がレイくんの弱点なんか知るわけないでしょ!?それに制裁だか、裁きだかにいつも抵抗出来ないのが嫌だといってるけど、のろけにしか聞こえないのよ!!!!!!」
すごい勢いで怒鳴られて私は少したじろいだが、すぐに怒りがわいてきた。
「のろけぇえ!?どこをどう聞いたらのろけになるんですかっ!?先輩は人に担がれたことがないから分からないんですよ!!」
「人に担がれたことがないなんて当たり前でしょ!?」