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この前、人を拾いました
第60章 ⑦―1 哀れな後輩を救いたまえ…
「っ………」
そりゃそうだ。
至極当然のことを言われ、返す言葉を失う私を見て、勝ち誇ったようにする百合子先輩。
「田村ーー!草野ーー!うるさいぞ!手を動かせ!仕事をしろ!」
遠くのデスクから部長の声が飛んできて、私と百合子先輩は顔をあげた。
「「すみません!!!」」
二人で声を揃えると、百合子先輩は私に向き直って鋭い目で睨むと、プイッと顔を背けてパソコンに向かってしまった。
なんか、
今日の先輩機嫌わるっーー!
私もプイッと百合子先輩から顔を背けるとわざとキーボードを百合子先輩がいない方にずらし、それからその日はずっと話さずに終わってしまった。