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この前、人を拾いました
第68章 ⑦ー9 天まで届け!
ホッとした顔をしたレイは、そのままカクンと膝を折って私の隣に勢いよく腰を下ろした。
「レイ…?」
恐る恐る話掛ける。
もしかして…レイの弱点って…まさかまさかのテントウムシっ!?!?
「ど…どうして…テントウムシ、嫌いなの…?」
ソファーの背もたれに頭を乗せて、ボーっと天井を仰ぐレイを私は見つめた。
「どうしてだと…?逆に僕はその質問の意味が分からない!」
はぁぁああーっと長く息を吐いたレイはいつも通り、ぐにゃりんと腰を折って身体を背もたれから起こした。
「まずだっ!!」
「きゃっ」
私は強く肩を掴まれ至近距離で、私を睨みつけるようにして見てきた。
「あの斑点!単純に気持ちが悪いっ!!」
本当に単純だなっ……
「そして、何より…」
何より…?
「名前が傲慢だぁぁああああ!!!」
はぁぁあ!?
大きな声でそう叫んだレイはそれはそれは苛ついた様子で、わなわなしていた。
名前が傲慢って意味が分からないんだけど…?