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この前、人を拾いました
第68章 ⑦ー9 天まで届け!
「っ……神は僕だっ…」
「あのぉ…良かったらわたくしめに丁寧なご説明を……」
「太陽に向かっていくから天道⁉︎ ふざけている!ふざけているぞっ!」
……もう説明は諦めて、黙ってレイの独り言を聞くことにするよ。
「太陽に向かっていくだけで、そんな大層な名前がもらえるのに、どうして、“神”自身である僕は“礼二”なんて平凡な名前なんだっ…!」
あ、なんか聞いたことがある。
テントウムシは漢字で書くと天道虫で…
太陽つまり、お天道様に向かって歩くから…
って、え!?!?
この人そんな理由で、あんな小さい虫が嫌いなの!?
「信じ難いっ!僕は礼二で、あの斑点野郎は天道虫…っ!そんなことあっちゃダメだッッ!!」
「あの…レイ…?」
「おまけに僕は苗字と名前で韻を踏んでいて滑稽だと言うのにっ!!」
……レイってかなり名前にコンプレックスがあるのね。
あははと呆れながら軽く笑ったら、突然レイが私を鋭い目つきで睨み付けていた。
ギクっ───
最強に嫌な予感です。
「みえちゃん、何が面白いんだ…?」
「いっ、いえっ…別に何も───」
「裁きだぁああああああ!!!!!」
「ひゃあああぁぁあ〜〜っっ!!!!!」