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この前、人を拾いました
第70章 ⑧ー1 いつも突然過ぎて辛い
そして、その乗った小さな飛行機が…
「ぎゃああああああ」
揺れる揺れる。
本当に墜落するんじゃないかってくらいの勢いだ。
まだここがどこかも知らないし、家族にも何も告げられてない。
なのにこんなところで死ぬなんて絶対に
「いやぁあああああああ!!!んっ!?!?!?!?」
叫んでいたら、レイの顔がまた超至近距離にあって、目を見開いた。
「ふぁっ!んっ!」
「………りんちゃんがうるさいから口を塞いだっ」
「ちょっと!ふざけないでっ!私がここで死んだら」
「そうだな…すごい揺れだっ!」
二マッとレイが笑ったのと同時に、また機体がガタっと揺れて、私はぎゃあっ!と叫んでまたレイの身体にしがみついた。
「死んだら本当に許さないからっ!!!」
「よしっ!じゃあ死んじゃうかもだから今ここで最後のセックスを───」
拳が必要なときもある。
その後、なんでちかちゃんはすぐに僕を殴るんだっ!って耳元でわーわー言われたお蔭で、恐怖がすべて怒りに変わっていた。
日本からの飛行時間が、経由地も含めて大体24時間くらいあったから、長時間は覚悟していたけど、3時間もしないうちに飛行機は、最高にガタガタいいながら無事着陸した。