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この前、人を拾いました
第72章 ⑧ー3 金髪レディーにご注意下さいっ!?
──────────…
「けいちゃぁああああん〜〜〜!!!! 大好きダァアああ!!!! 愛してるぅううう〜〜〜」
抜け殻のような私の隣で、彼と思しき人物が、私ではない、“けいちゃん”という子に向けて、愛を叫んでいる。
そこはさ、みきってちゃんと本名いうことろだと思うんだ…私。
「よしっ!! じゃあ世界の中心でキスをしようっ!」
身体に力の入らない私は、されるがままに唇を重ねた。
自分で登るよりは疲れていないのかもしれない。
でも、レイに担がれながらこの頂上まで来た私は、叫び疲れたというか…
だって、もろに下の風景見えてたし…………
いつ落ちてもおかしくなかったし………
「になちゃんは、僕への愛を叫ばないのかっ…!」
「…………ごめん…」
今元気ない上に、あなたへの愛、揺らいでますから…
「なんでだぁっ…」
「あばぁっ」
泣きそうな声でそういいながら、レイは私のことを強く抱き締めた。
「言ってっ…お願いっ…」
あああああ…どうしよう…かわいい……。